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「映画で旅するヨーロッパ」をテーマにEU加盟国の映画を一挙に紹介する映画祭「EUフィルムデーズ」。現況を鑑みて、今年は初の試みとして「EUフィルムデーズ2020オンライン」と題したオンライン映画祭を青山シアターで特別開催することを決定しました!なかなか旅に出ることがかなわない昨今ですが、オンラインで映画を通じた旅をお楽しみください!
ポルトガルは、ノーベル文学賞作家、ジョゼ・サラマーゴ(1922~2010)の没後10年を記念し、その晩年に密着したドキュメンタリー「ジョゼとピラール」(ミゲル・ゴンサルヴェス・メンデス監督・2010年・117分)を上映します。
ゴンサルヴェス監督は4年間にわたってカナリア諸島内のランサロッテ島に暮らすジョゼ・サラマーゴとピラール・デル・リオ夫妻を密着取材。精力的に世界中を飛び回る旅行にも同行するだけでなく親族や友人たちと過ごす親密な場にも入り、公ではめったに見せることのない作家のくつろいだ表情もとらえています。

当時『象の旅』という作品を執筆中だったサラマーゴは、撮影中に重篤な病を得て生死の境をさまよいつつも一命をとりとめて復活します。彼の復帰を支えたのは、最愛の妻ピラールの支えと「書きたい」という情熱でした。
本作はポルトガル国内外で高く評価を受け、サンパウロ国際映画祭では観客賞、ブラジルのシネマ・アカデミーからは音楽と編集部門でそれぞれ最優秀賞を授与され、2011年のアカデミー賞へのポルトガル作品として出品されるなどしました。ポルトガルとブラジルでは異例のロングランを記録した作品です。

昨今のコロナ禍により、『白の闇』(河出書房新社・英題は“Blindness”)が世界中でベストセラーとなっているサラマーゴ。無神論者で共産主義者、歯に衣着せぬ言動でしばしば論争を巻き起こしたサラマーゴの、それまで公ではほとんど見せたことがなかった人間味あふれる姿をカメラはとらえています。愛とユーモアに満ちた感動作をぜひご鑑賞ください。
『ジョゼとピラール』は単作で¥300、プログラムパック「B. 20世紀に輝く人物ーその真実と嘘」ではオーストリア・ラトビアの作品と併せて¥500にてご鑑賞いただけます。開催期間は2020年6月12日(金)~25日(木)。詳細は「EUフィルムデーズ2020オンライン」HPをご参照ください。
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なお、現在邦訳されているジョゼ・サラマーゴの作品は以下の通りです。

『白の闇』(河出書房新社)
『修道院回想録』(而立書房)
『あらゆる名前』『リカルド・レイスの死の年』『複製された男』『ちっちゃな回想録』(彩流社)
『見知らぬ島への扉』(アーティトハウス)

 

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